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呼吸の話  森 悠



呼吸の話  森 悠



呼吸は人間だけでなく、動物や植物など全ての生き物がしています。
あまりイメージがないと思いますが植物も呼吸しています。二酸化炭素を取込んで酸素を出すという光合成をしながら、逆の酸素を取込んで二酸化炭素を出すという呼吸も同時にしています。

因みに辞書で『呼吸』をひいてみますと、以下の様に書かれていました。

  1. 息を吐いたり吸ったりすること。行為としての呼吸。「―を整える」
  2. 動作の間(ま)の取り方や、物事を巧く行う要領。コツやタイミング。「ひと―置く」
  3. 同時に作業をする者どうしの互いの調和。「二人の―がぴったりと合う」
  4. 生物学的な呼吸
    (ア) 外呼吸[がいこきゅう]
    生物が酸素を取り入れ二酸化炭素を出すこと。また、そのために行う筋肉の運動。
    (イ) 内呼吸[ないこきゅう](酸素呼吸・細胞呼吸)
    細胞が取り入れた酸素により有機物を分解してエネルギーを得る過程。
    (ウ) 無気呼吸[むきこきゅう]
    生物が無酸素状態で有機物を分解してエネルギーを獲得する過程。解糖発酵など。

呼吸というのは非常に重要です。生物として生きていく上で欠かせませんし、スポーツ、特にマラソンや格闘技やヨガにはそれぞれ独特の呼吸法があります。筋肉トレーニングやストレッチをする際、動きに併せて呼吸を行うと効果的だといわれています。
音楽においても合奏・合唱する際は、呼吸を合わせるように奏者全員が一緒に身体を動かします。これをアインザッツ((独)文、楽章)を揃える、という言い方をします。本来は楽章の出だしを揃えるという意味ですが、転じてフレーズの出だしを揃えるという意味で使われています。テレビなどでオーケストラの演奏をご覧になった際はちょっと確認してみて下さい。呼吸を必要としない弦楽器や打楽器も一緒に動いていると思います。

さて、呼吸といえば「腹式呼吸」を思い浮かべると思います。これは幾つかある呼吸法のひとつです。
今回は最も身近な「腹式呼吸」を少し掘り下げてお話しします。

「腹式呼吸」は俳優やアナウンサーや歌手など声を使う職業にとっては必要不可欠です。また、吹奏楽器(フルートやトランペットなど)の奏者にもあてはまります。それぞれ入門した際は、必ず最初に教わります。
この「腹式呼吸」と対になって「胸式呼吸」というのもあります。
一般的に男性が「腹式呼吸」、女性が「胸式呼吸」をしているといわれています。

では、どういう呼吸が『胸式』なのでしょうか。
普段通りに呼吸してみて下さい。吸うときに肩が上がったとしたら、それが「胸式呼吸」です。

『腹式』と言いますが、呼吸自体はもちろん肺で行います。(意識的に)お腹を使うので「腹式呼吸」といいます。
ちょっと試してみて下さい。まずは肺の中の空気をすべて出し切る感じで吐きます。それからお腹を凹まして吐き、吸うときに膨らませます。そうすると肩が上がらないはずです。
口から吐き、鼻から吸うとやり易いかもしれません。できない方は暖かい息を出してみて下さい。冷たくなった手を温めるように「はぁ〜」というイメージです。吸うときも肩を上げずに吸うにはお腹を使うしかありません。お腹、動きましたでしょうか?

この呼吸法ができると良い声を出す基礎になりますし、大きい声が出せるようになります。騒がしい居酒屋でも「すいませーん!」と言うと店員さんがすぐ来てくれます。また、歌を歌うときなどある程度の時間中、大量の呼吸をくり返す場合に有利です。実際、連続で何曲歌っても苦しくなりません。コンサートで何十曲も連続で歌っている歌手の方たちが良い証拠といえると思います。
胸式呼吸よりも大量の呼吸ができるだけでなく、疲れませんし、お腹で支えることで息を一定の量で出すことができます。
これが声・息を使う職業にとって必要不可欠な理由です。

このように、「腹式呼吸」には色々と利点があります。初対面の方と話すときは大きくハッキリした声だと印象が違いますし、プレゼンテーションでは声ひとつで評価も変わってくるのではないでしょか。通勤電車の中でも周りに迷惑をかけることなく練習できるので、ぜひ試してみて下さい。

最後に、呼吸は吐く方が重要といわれています。深呼吸するときも吐くところから始めるのが正しいそうです。肺にある空気を出し切ってから吸い始めて下さい。
仕事に詰まったら深呼吸だけでもしてみましょう。そのときはこの話をちょっと思い出し、吐くところからはじめてみて下さい。いつもより大きく気持ち良い深呼吸ができるかもしれません。


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