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フラッシュ〜自立に挑むレディ

「国際会議に参加して」 国東菜美野



 2008年11月3日から5日にかけて、オーストリアのザルツブルクで開かれた国際会議に参加してきました。この会議は、1999年に設立されたInter-Disciplinary.Netという非営利組織が開催しています。Inter-Disciplinary.Netは、専門分野にとらわれない学際的な研究をめざしており、それぞれグループがあって、グループごとにテーマが決まっています。私が参加したグループは「死」をテーマにしたものでしたが、他にも「患者」や「音楽」などをテーマにしたグループがあります。
 Inter-Disciplinary.Netはイギリスのオックスフォードで設立されたという背景もあり、会議で使われた言語は英語でした。しかし、参加者は英語を母語としない人も多く、国籍で一番多かったのはヨーロッパの人で、次がアメリカ人であり、少数でしたがアフリカ、アジアからの参加者もいました。会議が学際的な研究を目標に掲げているせいもあり、参加者は心理学者、政治学者、歴史学者、哲学者など、多岐にわたりました。それぞれが違った観点から「死」に関する論文を発表しており、興味深いものが多かったです。各自が口頭発表というかたちで20分間のプレゼンテーションをおこない、その後、10分間、質問や議論のための時間が設けられていました。発表論文の例をいくつか挙げると、「第二次大戦下における英雄的死:アメリカとロシアの比較」「児童文学に見る死の表現」「アイルランドにおける老年層の自殺予防」などです。私は、日本の若年者がどのように死をとらえているかというテーマで発表をおこない、質問やコメントをたくさんもらうことができて、自分の研究を新たな視点から見直すきっかけになりました。
 この会議では、異なった背景を持った人々が集まって議論をしていたため、各発表に対する質問や、それにまつわる議論は聞いていて興味深く、新鮮でした。それまで自分では普通だととらえていたことが、違う文化的背景を持った人や、専門分野の違う人にとっては必ずしも普通とはとらえられていないということがわかりました。また、専門分野は違っても、それぞれが他の人の発表に敬意を払っており、関心を持って受け止めていたことも印象に残っています。発表時間以外、たとえば休憩時間などでも、各自の研究内容に対して他の人が雑談を交えながら質問したり、資料を見せてほしいと言っている場面を目にしたり、私自身も、さまざまな場面で自分の研究に対する感想や質問を受けました。そのような状況に置かれたことで、私も、興味を感じた発表者に対しては、時間を見つけて感想を伝えたり、質問をしたりする姿勢が自然と身につきました。こういった意識の変化も、会議で得たもののひとつではないかと思います。
 今回の国際会議は、色々な分野の人と知り合うこともできて、そのような意味でもとても楽しいものでした。またこういった機会があれば、参加してみたいと思っています。


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